行事と募集(教員免許状) 行事開催報告

2019年度 教員免許状更新講習 開催報告

 土木学会関西支部総務・事業支援幹事会では、将来の社会を担う子供たちに暮らしを支えている社会資本整備や災害のメカニズムなどを伝えることが重要と考え、土木と学校教育とをつないでいく取り組みとして、学校教育に携わる教職員の方を対象に講習会を開催しています。

知っておきたい!地図の作り方から使い方と最新の活用法

日時 2019年7月27日(土)
場所 兵庫教育大学 加東キャンパス
主催 国立大学法人 兵庫教育大学
共催 公益社団法人 土木学会関西支部
対象者 小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の教員16名
講師
(敬称略)
鍋島 康之(明石工業高等専学校教授)
石内 鉄平(宮城大学准教授)
千葉 慎二(国土地理院近畿地方測量部次長)

【講習時間割】

09:30~09:35 オリエンテーション
09:35~10:35 講義1 地図の作り方
10:45~11:45 講義2 国土地理院HP地理院地図の使い方
12:40~13:40 演習 国土地理院HP地理院地図の操作
13:45~15:05 講義3 地図の使い方
15:15~16:15 実習 立体地図作成、歩測、実体視
16:30~17:10 試験
17:10~17:15 事後アンケート

【講義・演習・実習】

 2017年度から兵庫教育大学との共催で「地図」についての教員免許状更新講習を実施しています。講習の内容は社会の授業で馴染み深い「地図」の作り方から使い方です。

 午前中は国土地理院 千葉先生に地図の基本的な内容について講義をしてもらいました。普段、学校の授業で使用している地図がどの様にして作られているのかについて、説明をしてもらいました。地図を作成する際にはいくつかの約束事があり、方位の表し方、磁北(じほく)と真北(しんぼく)の違い、緯度・経度、縮尺や地図記号について講義を受けました。また、最新の宇宙技術を用いた地図の作製法についても説明があり、衛星などを使った地図の作成方法に受講生は驚いていました。今年度は受講生が16名であったため、インターネットを使った講習もスムーズに実施でき、国土地理院のホームページに掲載されている「地理院地図」の概要や使用法について講義を受け、その後、地理院地図を実際にパソコンで操作し、地理院地図をベースにしたハザードマップについて演習を行いました。その後、明石工業高等専門学校 鍋島先生は二次元の地図から、いかに三次元の地形をイメージするか、そのための教材として立体地図や実体視について説明がありました。また、「一般地図」と「主題図」の違いについて説明を受け、主題図のなかでも学校に関係のある地域の「防災マップ」づくりについて宮城大学 石内先生から作成事例をもとに講義を受けました。

 実習では、講義で紹介したプラスチックのフタを重ねた富士山の立体地図を作成しました。他にも2つの画像を使って地形を立体的に見る実体視の訓練や、歩測で距離を測定しました。どの実習内容も実際の授業でそのまま使用可能な内容を受講生に体験してもらいました。色々な授業で使ってもらいたいと思います。

 最後に、本日の講習内容に関する試験に解答し、事後アンケートを実施した後、解散しました。

【講座の様子】

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【アンケート結果】

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2019年度 教員免許状更新講習 (地図、2019/07/27) アンケート集計結果

知っておきたい!ダムの種類と役割 ~地域に開かれた日吉ダム~

日時 2019年7月31日(水)
場所 日吉ダム
主催 国立大学法人 兵庫教育大学
共催 公益社団法人 土木学会関西支部
対象者 小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の教員22名
講師
(敬称略)
川崎 佑磨(立命館大学理工学部准教授)
今井 敬三(独立行政法人水資源機構関西支社次長)

【講習時間割】

09:30~09:35 オリエンテーション
09:35~10:25 講義1 ダムの種類と役割
10:35~12:05 講義2・実験実習 コンクリートの特徴と作製
13:00~13:50 講義3 日吉ダムの概要Ⅰ
14:00~14:40 講義4 日吉ダムの概要Ⅱ
14:50~16:20 見学実習 日吉ダム
16:35~17:15 履修認定試験
17:15~17:20 事後アンケート

【講義】

 講義1および2では、立命館大学川崎先生からダムの種類と役割、コンクリートの特徴について講義していただきました。まず、ダムの歴史や目的、種類などについてパワーポイントスライドで説明されました。次にダムの技術、決壊、検査について詳説されました。その後、コンクリートの構成材料や作製方法、特殊な材料に関する説明をしていただきました。特に、コンクリートが強くなるためには水が必要であること、化学反応が必要であることを学びました。講義2の後には、受講者が自らセメント材料に触れて、通常のコンクリート、特殊な薬剤を入れた軟らかいコンクリート、水中でも分離しないコンクリートを作製し、その軟らかさを直接観察しました。

 講義3では、水資源機構今井様から日吉ダムの役割や平成30年7月の豪雨における操作やその後の対応などについて、パワーポイントスライドおよび動画を使用して説明していただきました。雨の降り終わりが予測できない中で、ダム下流の住民の避難時間を稼ぐことができた点やダムで防げない洪水があることを認識することなど、「命を守る行動」について詳説されました。

【見学実習】

 見学実習では、受講者は見学における注意点の説明を受けた後、日吉ダムの外観、適用されている技術、堤体内部などを順次見学し、日吉ダムの仕組みを学習しました。次に、ダムに蓄えた大量の水を放出する洪水吐ゲート設備、ダム本体が傾いていないかどうか測定するプラムラインなどを見学し、最先端のダム技術を学びました。

【履修認定試験、事後アンケート】

 講義、施設見学実習後に、講習内容に関する履修認定試験に解答し、事後アンケートを実施した後、解散としました。

【講座の様子】

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【アンケート結果】

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2019年度 教員免許状更新講習 (ダム、2019/07/31) アンケート集計結果

知っておきたい!関西国際空港の歴史と技術 ~世界大交流時代を支える海上空港の役割~

日時 2019年8月5日(月)
場所 関西国際空港
主催 国立大学法人 兵庫教育大学
共催 公益社団法人 土木学会関西支部
対象者 小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の教員40名
講師
(敬称略)
猪井 博登(富山大学都市デザイン学部准教授)
遠藤 徹(大阪市立大学大学院工学研究科都市系専攻准教授)
江村 剛(関西エアポート株式会社T1リノべ-ション部長)

【講習時間割】

09:30~09:35 オリエンテーション
09:35~10:25 講義1 航空とは?、空港とは?、関西国際空港の原点
10:25~10:55 空港の立地計画・環境アセスメントの理解
11:05~11:45 講義2 関西国際空港の建設技術と環境配慮
12:35~13:35 講義3 台風被害、関西国際空港の対策
13:35~14:05 講義4 関西国際空港が果たす役割と最近の取り組み
14:20~16:20 体験実習 空港の施設を理解する、関西国際空港見学
16:30~17:30 履修認定試験
17:00~17:05 事後アンケート

【ガイダンス】

 富山大学猪井先生より、本講習の担当者について紹介を行った後、「土木学会とは」について説明を行っていただきました。

【講義と実験】

 講義1では、富山大学猪井先生から航空、空港、関西空港の立地に関する講義を実施していただきました。まず、航空の実態や空港の有する諸機能について説明されました。また、ビデオを用いて関西空港建設までの経緯と立地選択の際に注意した事項について講義を行われました。この講義内容は、「実験 空港の立地計画・環境アセスメントの理解」につながる内容を意識してお話しされました。

 実験では、関西国際空港の立地計画に関するデスクワークを実施しました。このデスクワークでは、地図を用いて、騒音の問題、交通アクセスの問題、気象条件、地理条件等を踏まえて、国際空港を近畿圏に建設するための最適な場所についてそれぞれ検討しました。今年度は、騒音範囲をOHPシートに印刷し、切り抜き不要としました。これにより作業時間を短縮し、より作業に集中できるようにしました。

 講義2では、大阪市立大学遠藤先生から関西国際空港の建設技術と環境配慮について講義を実施していただきました。沈下が生じるメカニズムや沈下を促進させるための技術などを講義されました。さらに関西空港での取組が元となった環境アセスメントについて説明されました。

 講義3では、2018年に近畿圏に甚大な被害を及ぼした台風21号による高潮被害と関西国際空港での対策について講義しました。まず、大阪市立大学遠藤先生より、台風の概要と高潮のメカニズム、台風21号による近畿圏での被害について説明があり、その後、富山大学猪井先生より、台風21号による関西国際空港へのアクセス交通における影響について説明がありました。その後、関西空港瀬口様より関西国際空港の被害状況と復興対策について説明がありました。

 講義4では、関西エアポート株式会社江村部長から関西国際空港が果たす役割と最近の取組み、関空ではたらく人々について講義を実施していただきました。講義では、ビデオを使われて関西空港の現在の使われ方や地域の貢献についてお話しをされた。また、関西空港が有する24時間空港である点を生かして、LCCの誘致を進められたと言うことを述べられた。

【施設見学実習】

 施設見学では、受講生を2班に分け見学を行いました。講義で取り上げた建物の不等沈下の影響を和らげるジャッキアップシステム、高潮対策ゲート、高潮被災現場)、滑走路などを見学してもらいました。今年度は、滑走路の見学と飛行機の離陸のタイミングが重なり、楽しんでもらえました。
 昨年度、講義4で実施しました「関空ではたらく人々」につきましては、見学中のバス車内で関西エアポートの方より説明いただきました。

【履修認定試験、事後アンケート】

 講義、施設見学実習後に、講習内容に関する履修認定試験に解答し、事後アンケートを実施した後、解散としました。

【講座の様子】

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【アンケート結果】

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2019年度 教員免許状更新講習 (空港、2019/08/05) アンケート集計結果

知っておきたい!津波・高潮防災の最前線

日時 2019年8月6日(火)
場所 津波・高潮ステーション(大阪市西区)
主催 国立大学法人 兵庫教育大学
共催 公益社団法人 土木学会関西支部
対象者 小学校、中学校、高等学校の教員22名
講師
(敬称略)
高野 保英(近畿大学理工学部)
前多 孝則(大阪府西大阪治水事務所防災対策課)
島田 昇司(大阪管区気象台防災調査課)

【講習時間割】

09:00~09:05 オリエンテーション
09:05~09:55 講義1 自然災害の概説
10:05~11:35 講義2および実験実習 気象庁、防災気象情報、防災教育の概説、実験機材の紹介と体験
12:25~13:10 講義3 台風・豪雨の概説
13:10~14:40 講義4および見学実習 津波・高潮の概説、「津波・高潮ステーション」見学
14:50~15:35 講義5 気象情報とその入手方法について概説
15:55~16:35 試験
16:35~16:40 事後アンケート

【講義・実習】

 兵庫教育大学との共催で教員免許状更新講習を、大阪府の施設である「津波・高潮ステーション」で実施しました。テーマは「知っておきたい! 津波・高潮防災の最前線」でした。この講習は、東日本大震災以降防災教育の必要性が高まっていることを踏まえて、教育現場の最前線におられる学校の先生方が、津波・台風など災害を引き起こす自然現象の基礎知識を学ぶとともに、「津波・高潮ステーション」の見学を通じて、津波・高潮防災に関する基本的な理解を深めることを目的としています。

 午前中は、まず本講習の目的と日本における自然災害の概要について講義を実施しました。その後、大阪管区気象台防災調査課調査官の島田昇司様から、気象庁の役割、防災気象情報および気象庁が実施している防災教育についての説明がありました。この講義は、学校教育現場での防災活動および防災教育に役立てていただくことを目的としています。終了後、防災教育のための実験機材の紹介と体験の時間を設けました。大阪管区気象台が用意した液状化実験装置やペットボトル竜巻装置やなど手作り可能な実験装置から、津波発生の模型、高潮発生実験装置、雨量計など災害の発生メカニズムの理解に役立つ装置や気象要素の計測に利用される機器など、様々な機器や装置が展示され気象庁の方々からの説明後、実際に操作を体験していただきました。

 午後は台風や豪雨の講義に続いて、津波・高潮に関するビデオを鑑賞していただき、大阪府西大阪治水事務所防災対策課の前多孝則様のご案内で「津波・高潮ステーション」を見学していただきました。「津波・高潮ステーション」では、展示物による津波・高潮の発生メカニズムやその対策の説明を受け、さらに「津波災害体験シアター(ダイナキューブ)」で津波の恐ろしさを体感できる映像を見ていただきました。この講義および見学では、津波・高潮のメカニズム、その被害、大阪における対策などを学んでいただきました。

 最後に、防災気象方法の種類とその入手方法に関する講義を実施しました。その後、本日の講習内容に関する認定試験を実施、事後アンケートを実施した後、解散しました。

【講座の様子】

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【アンケート結果】

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2019年度 教員免許状更新講習 (津波、2019/08/06) アンケート集計結果

知っておきたい!橋の歴史、種類と役割 ~身近な橋から世界一の吊橋まで~

日時 2019年8月7日(水)
場所 本州四国高速道路株式会社神戸管理センター、橋の科学館、明石海峡大橋など
主催 国立大学法人 兵庫教育大学
共催 公益社団法人 土木学会関西支部
対象者 小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の教員40名
講師
(敬称略)
鍋島 康之(明石工業高等専学校教授)
沼田 和也(同志社中学校副校長)
遠山 直樹(本州四国連絡高速道路株式会社長大橋技術センター総括・耐震グループサブリーダー)

【講習時間割】

09:10~09:15 オリエンテーション
09:15~10:45 演習1 トラスの解説と模型作成
10:45~11:15 講義1 橋の種類と構造
11:25~12:05 講義2 本州四国連絡橋の技術と役割
(トラス模型の載荷試験は時間の都合上、3名のみ)
13:00~15:50 体験実習 橋の科学館見学・明石海峡大橋主塔登頂
16:10~16:50 試験
16:50~16:55 事後アンケート

【講義・演習】

 昨年度は開催できませんでしたが、「橋の歴史、種類と役割 ~身近な橋から世界一の吊橋まで~」の教員免許状更新講習を兵庫教育大学との共催で開催いたしました。

 午前中は、同志社中学校 沼田先生から、生徒の創造性や協働性を育む教材としてブリッジコンテスト形式での演習授業を紹介いただきました。演習では、模型製作時の注意点やグループ作業が不得意な生徒に対する対処法ついて具体的な説明がありました。次に、明石工業高等専門学校 鍋島先生から、橋の歴史、橋の種類、橋の構造について講義を行いました。トラスなどの構造を用いることで長い橋を製作できることや授業で簡単に使える橋の教材について紹介がありました。また、世界一の吊橋である明石海峡大橋の建設までの背景、建設するために開発された新技術や新工法、明石海峡大橋を含む瀬戸内海に係る3つの本四連絡道路が開通して物流の変化による経済効果や交流圏の変化などの説明を、本州四国連絡高速道路(株) 遠山先生より説明を受けました。

【見学】

 午後は「橋の科学館」において明石海峡大橋の主塔登頂時における諸注意を受けた後、橋の科学館で展示されている模型やパネルについてスタッフから説明を受けました。午前中に受けた明石海峡大橋で用いられた架橋技術(橋を架ける技術)に関する講義の内容を復習しました。その後、舞子側のアンカレッジから明石海峡大橋の補剛桁(ほごうげた)上を1km徒歩で移動し、明石海峡大橋の主塔に登りました。晴天で主塔の上は非常に暑かったのですが、見晴らしのよさに受講生は感動していました。その後、補剛桁上を戻り、見学を終了しました。

 最後に、本日の講習内容に関する試験に解答し、事後アンケートを実施した後、解散しました。

【講座の様子】

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【アンケート結果】

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2019年度 教員免許状更新講習 (橋、2019/08/07) アンケート集計結果

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