• 支部だより(第57号~第70号)

    支部だより(第57号~第70号)

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  • 「ぶら・土木50 関西 × 土木 × 再発見 大阪湾岸道路西伸部 海上橋建設現場見学」ご参加にあたっての注意事項

    このたびは大阪湾岸道路西伸部 海上橋建設現場見学にお申込いただき、誠にありがとうございます。
    こちらのページに記載の内容をよくお読みのうえ、ご参加くださいますようお願い申し上げます。
    ※なお、このページの内容は更新する可能性もありますので、適宜ご確認ください。

    開催日時

    2026年11月13日(金) 13:30~16:30(13:15 受付開始)

    注意事項

    ●雨天決行となります。
    但し、強風、荒波、荒天、地震等の災害の発生などにより、見学を中止する場合があります。中止の場合は、前日の17時までに、こちらのページに掲載します。
    ※最新情報をご覧になるには、ブラウザをリロード(再読込)してください。

    服装・手荷物等

    服装

    ◆滑りにくい運動靴、長ズボンでご参加下さい。
     ・船上では足下がすべりやすいので、ヒール、サンダル、革靴等の滑りやすい靴及びスカートなどでの参加はできません。
     ・濡れてもかまわない動きやすい服装でご参加ください。

    ◆荷物は必要最小限とし、必ず両手が空くようにリュックやショルダーバッグ等にてお越しください。

    持ち物等

    ◆スマートフォン・カメラ等はストラップを付けるなど落とさないように各自で準備してください。

    ◆雨天時は雨ガッパをご持参ください。安全上の配慮から、船上への傘の持込みはできません。(傘をお持ちの場合、海上見学中は陸上に置いていっていただきます)

    ◆海上見学中は安全のため救命胴衣の着用をお願いします。(主催者にて用意します)

    ◆見学中はペットボトル飲料以外の飲食は禁止です。

    服装・手荷物のルールが守られない場合、お帰り頂きます。

    その他

    • 現場内では安全確保のため、スタッフの指示に必ず従ってください。
    • 乗り物酔いの心配な方は、酔い止め薬等の対応は各自でお願いします。
    • 海上のため、電波が届かず見学中に携帯電話等がつながらない可能性があります。
    • 工事現場、船舶等の写真撮影は可能ですが、撮影した画像のSNSによる発信は禁止されています。
      また個人情報や個人を特定できる顔写真等が写り込まないよう、ご配慮をお願いいたします。
    • 主催者にて当日の様子を記録(写真で撮影)し、その様子を広報等に活用する場合があります。
      広報に使用する際は参加者の皆さまが特定されないよう十分配慮いたします。

    受付場所(集合解散場所)

    神戸築港資料館ピアしっくす
     神戸市バス29系統第六突堤下車すぐ
    ※ 公共交通機関のご利用をお願い致します。

    12:45~13:15の受付前はピアしっくすの資料館を自由に見学いただけます

    集合場所付近には黄色のベストを着たスタッフが待機しています。
    お困りの際はお声がけください。

    当日連絡先:06-6271-6686(土木学会関西支部 事務局/10:00~17:00)

  • 平成24年度 土木学会関西支部技術賞

    平成24年度 土木学会関西支部技術賞

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    技術賞

    【対象業績】
    紀勢線那智川橋りょう早期復旧工事
    那智川橋梁復旧工事の完成(運転再開時の様子)
    那智川橋梁復旧工事の完成(運転再開時の様子)
    【受賞者】
    西日本旅客鉄道株式会社
    大鉄工業株式会社
    ジェイアール西日本コンサルタンツ株式会社
    【受賞内容】

     平成23年の台風12号による河川増水で流出した紀勢線の那智川橋りょうの早期復旧を望む地域の人々の声に応えるため、種々の検討を行い、短期間で復旧工事が実施された。
     本工事は、流出した橋脚ならびに上部工を復旧するものであるが、橋脚の再構築工法と工事用桟橋の架設工法の選定が、工期短縮に際しての課題であった。
     そこで、まず橋脚については、洗掘への対策と支持力の確保が可能であり、建設時の仮締切を必要としない「パイルベント橋脚工法」を採用することで施工性の向上、工期短縮を図った。併せて、2本の柱の間に流木等が滞留し、流水に影響を与えることのないよう、乱流防止工の設置も行った。
     また、仮設桟橋には、斜張式設備を用いて片持ち式でパネルを前方へ設置し、そのパネルを導材として次の支持杭を施工することで、架設および撤去を短期間かつ安定的に行うことができる「鋼製パネル斜張式架設工法」を採用した。これにより、標準的な桟橋工法で問題となる施工条件や工期短縮の課題を克服した。
     さらに、上部工については、同種の桁を新たに製作すると工期が長期化するため、保有していた災害予備の桁を、設計耐力を確認したうえで本設桁に転用することで工期とコストの両方を縮減した。
     本業績は、早期復旧に適した工法や構造形式を採用し、流出した橋りょうを3ヶ月という短期間で復旧したこと、また本工事の早期完成により地域に貢献したことなどが評価された。


    【対象業績】
    JR京都線他6線直下における貨物道路新設工事
    工事完了後の地下道路ボックス(舗装施工前)
    工事完了後の地下道路ボックス(舗装施工前)
    【受賞者】
    西日本旅客鉄道株式会社
    大鉄工業株式会社
    ジェイアール西日本コンサルタンツ株式会社
    【受賞内容】

     独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が推進する梅田・吹田基盤整備事業に伴い、吹田貨物ターミナル駅へのアクセス道路(吹田貨物専用道路)が新設された。
     本業績の対象は、吹田貨物専用道路のうち、JR京都線他6線の鉄道線路直下を横断するURT(Under Railway Road Tunnelling Method)工法による地下道路ボックスの構築工事である。
     線路下でのURT工法の実績は数多くあるものの、本工事は、1)URTボックス延長が過去最大級、2)高速・高密度の6線の線路直下での施工、3)URTボックスが地下水位以深、4)軟弱地盤中での施工、5)4%下り勾配でのエレメント推進という厳しい施工条件下において行われた。
     これらの課題に対して、地盤改良(止水、地盤強化)やエレメント刃口の改良、軌道や地盤、エレメントの計測管理を確実に行うことで、鉄道の安全・安定輸送を確保しながら、高い施工精度でURTボックスを構築している。また、ボックス全体が地下水位より低い位置にあるため、エレメント継手部の止水性を高め、その結果天井工の省略も可能にしている。
     本業績は、6つの鉄道線直下での施工という厳しい条件下において、推進工法により安全に地下貨物道路を新設したこと、また施工精度を確保するための刃口の改良や継手部の止水対策なども評価された。


    【対象業績】
    集中工事での既設鋼I桁の連続化による総合的な改良工事
    わが国初となる1支承線化による連続化工の作業状況
    わが国初となる1支承線化による連続化工の作業状況
    【受賞者】
    阪神高速道路株式会社大阪管理部
    阪神高速技術株式会社
    阪神高速技研株式会社
    三菱重工鉄構エンジニアリング株式会社
    【受賞内容】

     阪神高速13号東大阪線の法円坂区間は、難波宮史跡の保護を目的として、短径間鋼床版で多くの単純桁からなる特殊な構造形式が採用されているが、この構造形式は疲労に対し脆弱であるため、鋼桁に繰り返しき裂損傷が発生していた。また、同区間では走行性・周辺環境においても問題を抱えていた。
     そこで、ライフサイクルコストを考慮のうえ、損傷リスクを大幅に低減させることを目的として、わが国初となる「1支承線化による連続化」による大規模構造改良工事を実施した。この連続化工事により48車線分の伸縮装置が撤去され、走行性や周辺環境も大幅に改善したことから、法円坂区間の構造上の問題は解消された。
     また、法円坂区間は大規模医療機関や主要官庁施設が集積する地域を通過することから、工事に伴う交通流の影響が広域に発生することが予測されていた。そこで、併走する一般街路の固定規制を不要とするために鋼製高欄を連続化の対象から外すことや、大規模フレッシュアップ工事(東大阪線の8昼夜連続通行止め)として行う他の規制を伴う補修工事に合わせて、集中的に連続化工事を実施することなどにより、周辺道路の交通流への影響が最小限となるように努めた。
     本業績は、車両の走行性や周辺環境にも配慮しながら、疲労による損傷リスクを低減させるような連続化工事を行ったこと、またこのような連続化工法は応用性が高く、今後の発展性が期待できること、さらには他の補修工事に合わせて集中的に実施することにより、周辺交通への影響を最小限に留めたことなどが評価された。


    【対象業績】
    西名阪道御幸大橋の床版急速取替
    高速道路で初めてとなる夜間施工・昼間開放による施工条件下での床版取替状況
    高速道路で初めてとなる夜間施工・昼間開放による施工条件下での床版取替状況
    【受賞者】
    西日本高速道路株式会社関西支社南大阪高速道路事務所
    横河工事株式会社大阪支店
    川田工業株式会社大阪支社
    【受賞内容】

     御幸大橋は西名阪道の法隆寺IC近くにあり、昭和44年に供用を開始している。昭和54年頃から騒音・振動問題が発生し、近年では床版劣化が進行したため環境面も考慮して床版取替えを行った。これまで高速道路での同種工事は、連続通行止めや反対車線へのシフトが可能な路線で実施されてきた。しかし西名阪道は重交通で代替路線がないことから、長期間の通行止めが不可能であった。そこで夜間施工・昼間1車線開放という高速道路では初めてとなる施工条件下において工事を行った。
     まず、Ⅰ期工事では、仮設鋼床版を使用した昼間交通開放の技術を確立した。また、Ⅱ期工事では、仮設鋼床版のコンパクト化とともにプレキャスト床版の継手の改良を行い、1枚当たりの施工時間をⅠ期工事に対し6割に短縮した。さらに、Ⅲ期工事では、1時間で30N/mm²以上の圧縮強度が出現するコンクリートを用いた新たなプレキャスト床版の継手を開発し、Ⅰ期工事における施工時間の約4.5割に短縮するなど、さらなる急速施工を実現した。
     一方、工事前後の環境測定結果を比較すると、騒音レベルについては2~6dB、振動レベルでは5dB以上の低減が図れた。
     本業績は、仮設鋼床版の導入ならびにプレキャスト床版継手の改良など、先駆的な工法を用いて施工したこと、また夜間施工・昼間1車線開放という厳しい条件下において、大幅な施工時間短縮を達成したことなどが評価された。

    技術賞部門賞

    【対象業績】
    河川氾濫予測システムの整備
    河川氾濫予測システムの表示画面(千種川水系)
    河川氾濫予測システムの表示画面(千種川水系)
    【受賞者】
    兵庫県県土整備部
    三井共同建設コンサルタント株式会社
    【受賞内容】

     平成21年台風第9号の豪雨では、兵庫県西播磨地域を南北に流れる千種川水系の上流部の至る所で溢水し、佐用町で20名が亡くなるなど、水位上昇が速く、避難時間に余裕の少ない河川の上流域で被害が多く発生した。このため兵庫県では、市町が避難勧告等をより的確に発令するための情報提供が必要であると考え、県下全684河川において河川氾濫予測システムを整備することとし、まず千種川水系をモデルケースとして整備に取り組んだ。
     本システムは、河川を数キロの区間ごとに分割し、気象庁の降雨予測データと流出解析モデルを使って各区間の代表地点における3時間先までの水位を予測するもので、氾濫の恐れがある場合にはそれを地図に表示して県独自のシステム(フェニックス防災システム)により市町に配信するものである。
     整備にあたっては、学識経験者や県・市町の関係者で構成する「氾濫予測システム検討会」を設置し、予測精度の確認やシステムの操作性の向上など、本システムを活用するための課題を解決した。
     本業績では、このシステムの活用によって、出水時における危険地域の事前察知や地域を限定した市町の避難勧告等の発令が可能になり、人的被害の最小化に繋がること、また使命感を持って短期にシステムを構築し実用に供せしめたことなどが、地域に「喜ばれる技術」として評価された。


    【対象業績】
    国際コンテナ戦略港湾における次世代高規格コンテナターミナル整備事業
    完成した神戸港ポートアイランド(第2期)地区 次世代高規格コンテナターミナル
    完成した神戸港ポートアイランド(第2期)地区 次世代高規格コンテナターミナル
    【受賞者】
    国土交通省近畿地方整備局港湾空港部港湾物流企画室
    国土交通省近畿地方整備局神戸港湾事務所
    【受賞内容】

     国土交通省港湾局は、国際基幹航路の我が国への寄港を維持・拡大することを政策目的として、阪神港(神戸港・大阪港)を国際コンテナ戦略港湾として選定し、その目的を実現するため、ハード・ソフト一体となった施策を集中して実施してきた。その施策の一つとして、神戸港ポートアイランド第2期地区において、供用中の岸壁を次世代高規格コンテナターミナル※1として整備するプロジェクトを進めてきた。
     本プロジェクトを実施した神戸港ポートアイランド第2期地区は、関西地区の経済を支える物流拠点であり、プロジェクトの実施にあたっては、神戸港における物流機能を可能な限り阻害しないことが課題とされた。
     これらの課題に対し、1)港湾物流への影響を小さくするため供用施工とする、2)岸壁を占有せざるを得ない場合もそのエリアを必要最小限とする、3)採用される工法は既設構造物に影響を与えないものとする、といった点において適切に技術を活用しながら対応し、事業を実施した。
     本業績では、神戸港における物流機能を供用しながら阻害することなく工事を行い、総延長1,150m、水深16mの次世代高規格ターミナルを短期間で整備したこと、また長尺アンカー工法等の高度な技術を用いた耐震性能の向上を果たしたなどが、「成し遂げた技術」として評価された。
     ∗1次世代高規格コンテナターミナル:官民一体でハード・ソフトが連携した施策を展開するターミナルのことであり、民間事業者による一体的な運営がなされ、ターミナルの規模として最大水深15m以上、延長1,000m以上、奥行き500m程度を有するターミナルを指す。


    【対象業績】
    氾濫原における水害危険度分布に基づく洪水対策の評価法とその適用
    地先の安全度マップ(浸水深図、長浜市南部、200年確率)
    地先の安全度マップ(浸水深図、長浜市南部、200年確率)
    【受賞者】
    中西宣敬、辻光浩、西嶌照毅、瀧健太郎
    景山健彦、尾上貴洋、鵜飼絵美、江頭進治
    松田哲裕、間野耕司
    【受賞内容】

     本業績は、氾濫原管理の重要性に鑑み、滋賀県全域を対象として、氾濫原の任意の地点における水害危険度分布や各種洪水対策を評価し、水害に強いまちづくりを目指すため、超過洪水時の潜在的な水害リスクを広く共有できる地先の安全度マップを作成し公表を行ったものである。
     まず、様々な洪水規模を対象とした水害危険度分布を評価するため、降雨流出、洪水流および氾濫流を評価できる水文・水理統合モデルを構築している。これを用いて、洪水の規模別に、堤防の破堤の影響および各種洪水対策の効果も考慮して、氾濫原の任意の地点における浸水深および流体力を算定した。さらに、これらの結果、および被害曲線や避難曲線を用いて、任意の地点の被害の程度と発生確率の関係を表現するリスクマトリックスを考案し、水害危険度を可視化した「地先の安全度マップ」として公表している。
     本業績では、各種の洪水対策の効果を含む洪水リスク情報が整備されることにより、今後、河道に対して実施されてきた治水対策に加え、水害防備林、霞堤、二線堤、堤防強化、土地利用や建築規制、避難システムといった総合的な対策の進展が期待される。また、スムージング処理を行い、判り易い公表を行う等、住民の防災意識の向上をも促すことのできる可能性も持ち合わせる「新しい技術」として評価された。


  • 平成23年度 土木学会関西支部技術賞

    平成23年度 土木学会関西支部技術賞

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    技術賞

    【対象業績】
    大阪駅改良工事~軟弱地盤上の既設構造物に近接した大規模掘削工事~
    工事が完了し、グランドオープンを迎えたOSAKA STATION CITY
    工事が完了し、グランドオープンを迎えたOSAKA STATION CITY
    【受賞者】
    西日本旅客鉄道株式会社
    ジェイアール西日本コンサルタンツ株式会社
    株式会社大林組
    【受賞内容】

     大阪駅周辺地域では新しいまちづくりが進められており、大阪駅を将来にわたって大阪の玄関口にふさわしい、快適で利便性が高く、賑わいに満ちたターミナルとすることが求められた。このコンセプトに基づき、大阪駅の改良工事ならびに大阪駅新北ビル(現在の「ノースゲートビル」)新築工事が実施された。
     中でも、大阪駅新北ビル建設に伴う地下工事は、既設の鉄道高架橋に近接した深さ20m、横断幅約30~60m、延長280mの大規模掘削工事であり、その上、掘削範囲は地盤が軟弱なため、高架橋に変状が生じないよう細心の注意を払って施工を進める必要があった。
     そこで、本工事では、近接した既設高架橋への影響を極力抑制するため、補助工法としてソイルバットレス工法を採用し、既設高架橋の変位計測や沈下量予測を活用した情報化施工も行なった。その結果、既設高架橋の安全性を確保しながら、かつ列車運行にも支障なく無事に工事を完遂した。
     本業績は、大ターミナル駅の直近で、高架橋構造物及び列車の運行に支障を来すことなく、大規模掘削工事を成し遂げたことは高く評価できる。また、本工事を無事完了したことでOSAKA STATION CITYとして予定通りグランドオープンし、大阪の玄関口にふさわしいターミナルとして誕生しただけでなく、駅周辺地域のまちづくりに寄与するという大きな役割を果たしたことなどが評価された。


    【対象業績】
    大阪の都心部に砂浜出現 水辺でくつろぎ遊べる都会のオアシス空間の創出
    大阪ふれあいの水辺で遊ぶ子供
    大阪ふれあいの水辺で遊ぶ子供
    【受賞者】
    大阪府西大阪治水事務所
    【受賞内容】

     大阪の都心部の河川は、ほとんどが垂直式のコンクリート護岸であることから、水辺に近づき、憩い、やすらぎを感じる空間を十分に提供できていないのが現状である。そこで、本事業は”「人と水辺の絆の復活」~心に響く都心のオアシス~”を基本コンセプトとして、これまで大阪の都心部にはなかった、川に直接触れることができ、水辺でくつろぎ、水遊びができる場として砂浜を整備し、水都大阪の新たな魅力創出を図ることを目的として実施したものである。
     設計に際しては、地元活動団体とのワークショップや近隣小学校へのヒアリングを行い、利用面、安全面、生物環境の保全面等について意見交換を行った。その結果、砂浜については、遠足や課外学習の場として利用できる程度の広さを確保し、また傾斜部は水辺でのカヌーなどの利用や水遊び等を想定し、緩勾配に設定した。さらに、子供の目線でも園内の通路から水面を見通せるように工夫するなど、子供の安全面にもきめ細かな配慮がなされている。
     本工事の完成後、小さな子供連れの親子が砂浜で遊ぶ姿や、地域の小学校や幼稚園の児童園児が水辺の魚、カニ等を見つけ学習している光景をたびたび目にすることができる。
     本業績は、都心部において砂浜を創出するというユニークな取組みであること、利用者目線からさまざまな工夫を凝らし地域等と一体となって成し遂げたこと、地域住民に喜ばれる憩いの親水空間を提供したことなどが評価された。


    【対象業績】
    北近畿タンゴ鉄道円山川橋りょう架替工事の完成
    円山橋りょう架替工事の完成(アプローチ部から橋りょう部を望む)
    円山橋りょう架替工事の完成(アプローチ部から橋りょう部を望む)
    【受賞者】
    北近畿タンゴ鉄道株式会社
    ジェイアール西日本コンサルタンツ株式会社
    大鉄工業株式会社
    株式会社横河ブリッジ
    株式会社奥村組
    株式会社淺沼組大阪本店
    【受賞内容】

     平成16年の台風23号の豪雨により、円山川の一部の堤防が破堤し、その流域では甚大な被害が発生した。災害リスクを軽減するため「円山川河川激甚災害対策特別緊急事業」において、緊急的かつ集中的な河川整備が行われ、この事業の一環として、北近畿タンゴ鉄道宮津線円山川橋りょう架替工事が実施された。
     本工事は兵庫県北部の豊岡盆地に位置し、厚さ約40mの軟弱な沖積粘性土層を主体とした地盤上で施工されるため、新規盛土による圧密沈下が懸念された。また、用地買収に要する補償費・協議時間等も考慮し工法を検討した結果、「活線直上工法」を採用した。この工法は、現在線と同じ位置に列車の運転間合いを利用して橋りょうの架替を行うもので、本工事では、活線直上での横取り工法により全長310mの橋りょうの嵩上げおよび架替を行った。
     本工事では活線での施工が可能となるように、パイルベント橋脚工法や部分フローティング式鋼矢板工法(PFS工法)等の新しい技術を採用し、工期短縮・コスト縮減を実現した。また、アプローチ部盛土に軽量盛土(気泡モルタル盛土)を採用し、圧密沈下を抑制した。
     本業績は、厳しい工程制約の中、大規模で難易度の高い既設橋りょう架替工事を無事完成させたこと、また、本工事の完成により、地域の安全性向上に多大に貢献したことなどが評価された。

    技術賞特別賞

    【対象業績】
    独自の認定制度等によるLED道路照明灯の先導的な普及促進
    LED道路照明の設置事例(府道大阪中央環状線・鳥飼大橋)
    LED道路照明の設置事例(府道大阪中央環状線・鳥飼大橋)
    【受賞者】
    大阪府都市整備部交通道路室道路環境課
    大阪府都市整備部事業管理室
    【受賞内容】

     LED道路照明灯は、省エネ性、長寿命の利点を備えた次世代の照明として、また東日本大震災以降の節電の取組みとして、その導入が期待されているが、家庭・オフィス等の用途に比べると、未だ普及が進んでいない。その理由としては、初期コストの高さに加え、JIS等の規格が未整備で、導入に不安があることが挙げられる。
     そこで、本事業では照明性能等を客観的に評価する独自の製品認定制度を平成21年度から実施し、併せてLED道路照明灯の導入により期待できる削減コスト(電気代、保守費用)を原資に「リース方式」と組み合わせて道路照明灯の早期LED化に取り組めば、既存予算の枠内で大幅な消費電力削減を実現できることを示し、認定製品の積極的な導入を進めている。
     なお、当該制度で認定された製品は、「道路照明施設設置基準・同解説」に規定する照明性能を満足するものであり、全国の自治体においても使用が可能である。
     また、平成23年度には、平成21年度認定製品の半分以下の電力使用量で同等の明るさを確保できる製品が開発、認定されるなど、当該認定制度の実施が企業に対する技術開発のインセンティブとなり、次第に製品の性能は向上している。
     本業績は、全国に先駆けてLED道路照明灯に関する独自の製品認定制度を構築し、「地方から国を変える」ことを実践するとともに、企業の技術開発の促進に寄与したことなどが評価でき、特に製品に対して正当な評価を与えることにより、LED道路照明灯の全国的な普及、促進が期待できるところに汎用性や発展性が認められることなどが評価された。


    【対象業績】
    「みどりの風を感じる大都市・大阪」の実現に向けて~みどりの風促進区域~
    みどりの風促進区域の一つである「大阪港八尾線」
    みどりの風促進区域の一つである「大阪港八尾線」
    【受賞者】
    大阪府環境農林水産部
    大阪府都市整備部
    【受賞内容】

     本事業は、大阪府が平成20年に策定した「将来ビジョン・大阪」のもと、「みどりの風を感じる大都市・大阪」の実現、とりわけ「海と山をつなぐみどりの太い軸線」づくりに取り組むものである。
     平成23年5月に新たに制度化された「みどりの風促進区域」は、道路や河川を中心に民有地を含めた両側概ね100mの緑化を促進するもので、本区域内では、「街路樹の充実など公共事業の重点化」、「都市計画の規制緩和による緑化誘導」、「民間企業の協力による民有地緑化」の3つの施策により緑化の取組みを進めている。
     「都市計画の規制緩和による緑化誘導」では、沿線民有地において従来型の規制により緑化を進めるのではなく、建蔽率や容積率等の規制緩和などのインセンティブの付与による緑化誘導に主眼を置くとともに、緩和の基準には全国で初めて「緑視率(建築物を道路側から見たときのみどりの割合)」を採用し、住民や来訪者が実感する緑化の度合いに即した評価を具現化することに成功している。
     また、「民間企業の協力による民有地緑化」では、地域ぐるみの緑化を支援するため、地域で作成した緑化プランに基づく経費は、大阪府が全額負担し、また、樹木は企業等から提供されたものを活用している。併せて、緑化した住宅のローンの金利優遇や外構・植栽工事の割引など、企業独自の支援・協力が得られるような仕組みづくりも行っている。
     本業績は、「緑視率」という、いわば利用者の視点に立った新たな評価指標を導入したことなど評価すべき工夫が多数あり、特に従来の”規制型”ではなく、緑化したい住民等が”選べる”制度とした高度な制度設計技術に独創性や先駆性が認められることなどが評価された。